家具選び7つのポイント
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家具は、購入頻度が少なく、単価が高い耐久消費財の一つです。こういう商品は、一人一人に購入体験がなかなか積み重ならないので、商品選びが難しいものの一つです。
数多くのお客様の家具選びをお手伝いするコーディネーター達のノウハウから、「家具選び」に関して、7つのポイントをご紹介します。
Point 1. 家具が必要になって最初にすること
あなたなら、まず最初にどうしますか?
一般には、家具が必要となると、すぐに家具屋さんに行きがちです。しかし、実はこれは、いちばん時間と体力を消耗することだったんです。
ただ漠然と見て回っても、家具選びに必要なステップが踏まれていなければ、家具はなかなか決まりませんし、もし決めても、それは後悔のもとに…。まず最初のステップとして、『お部屋のコンセプト』を決めましょう。ポイントは、「住む人の状況と考え方を十分に整理する」ことです。スタイリクスで使っている「コンセプトチェック」の一部をご紹介します。ご参考にしてみてください。
- その部屋でどんな気分で過ごしたい?
- 現状で解消したい不満点は?
- 好きは色・使いたい色は?/嫌いな色・使いたくない色は?
- 好きなデザインテイストは?etc.
整理できたら、自分たちのコンセプトを表現してみましょう。
たとえば… 「くつろげる高級感のあるアジアン」 「広く感じるシンプルモダン」「人が集まるかわいいナチュラル」などなど。
Point 2. ちょっと待って!その家具、本当に必要?
コンセプトができたらどんな家具を入れるか考えましょう。
え?入れる家具は決まっている?
いえいえ、それが意外とそうでもないんです。
たとえば、リビングで読書をしたいのにライトスタンドを忘れていたり、食器棚を買ったけど家電を置く場所を考えていなかったり、すっきりしたリビングをめざしていたのに、キャビネットがなくてモノがしまえなかったり。
必要な家具を決めるために、お部屋の各エリアで、どんなことをするのか、目的をはっきりさせておきましょう。具体的な活動が書き出してあれば、家具の必要性も明確になります。
「なんとなく」病や「とりあえず」病から、早く脱出しましょう。
Point 3. お気に入りの家具では理想の空間は作れない!?
入れる家具の種類が決まったら、今度は家具の仕様を決めます。
この部分が具体的なアイテムを決めるうえで、「カギ」になるところです。
『仕様』というと難しそうですが、決める要素は2つ。
- 構造的仕様
- デザイン的仕様
構造的仕様は、収納付き、伸張式などの機能的なものから、扉の開き方や開く方向などのことです。さらに、ソファの座り心地を決めるクッションの構造や、食器棚に求められる耐久性や耐火性、耐荷重などの他、最近ではアレルギー対応のための低ホルムアルデヒド仕様などもポイントになります。
お店を歩き回って探す場合によくある失敗は、単品ごとに「あっ、これステキ!」と衝動的にお気に入りにひかれてしまうこと。見た目ももちろん大事ですが、『使う』ということによく配慮しておきましょう。そうでない
と、お気に入りばかりを集めたのに、お部屋は使いにくくて理想とほど遠い…なんてことにも。
Point 4. インテリアの達人はルールを持っていた!
家具の仕様を決める時に「カギ」になる要素の一つデザイン的仕様は、色と形状と素材のことです。
家具の場合は、特にこの素材が重要。テイストを打ち出す「カギ」となる要素です。
たとえば、アジアンなら籐などの自然素材をよく入れますが、その際にモダンテイストに使うガラスやメタルなどが使われているものを選ぶと、すっきりとモダンなアジアンに。ダークなナラ材を使えば、より伝統的なアジアンになります。
さらに、コーディネーションで大事なのは、『揃える』こと。色合いを揃えるのは、多くの人が自然と行っていますが、プロのコーディネーターは、さらに素材の一部を家具間で揃えたり、脚の形状を合わせたり。要素を分解して見ていって、そこに何かの意図を持たせる。それがインテリアの達人の技なのです。
Point 5. 気づかなかった、ではすまされないお部屋での下準備
仕様を決める際には器となるお部屋をチェックしておきましょう。
構造的な仕様を考えるにあたって、『動きやすく使いやすい安全な家具配置』という視点が必要です。
これを怠ると、扉の開く向きが反対で使いにくかったり、その扉に人がぶつかったり、配膳まで遠かったり…と過ごしやすいお部屋にはなりません。
簡単なのは、間取り図を置いて、お部屋の動線を書いてみること。そして、実際に使っているシーンをイメージしてみましょう。「こっちから来るわけだから、ここに引き戸があってはまずいな」とか、「ここは背面もちゃんと仕上げてあるものじゃないとまずいな」とか、色々なことに気づくことでしょう。
Point 6. 座り心地にだまされるな!
家具の種類と仕様が決まったらいよいよ家具屋へ!いえいえ、その前にもう一つ大事なことがあります。それは採寸。
お部屋の大きさに合うかどうかはもちろん、お部屋に入れるまでのこともよく考えてください。たとえば廊下でカーブして入れる、玄関を通す、さらにはその手前にエレベータに乗るかどうか、などなど。
見栄えや掃除のしやすさのための、高さ合わせや面合わせなども大事なポイントです。そして、もう一つやっておくといいのは、自分たちの採寸。そう、自分の体のサイズ、特に足の長さや腰幅、肩幅などをチェックしておくと、アイテム選定に役立ちます。
もちろん、ソファなど実際に座ったりしてみればサイズの問題も解消しやすいのですが、フワッとした心地よさや逆にしっかりとした座り心地に気をひかれてもっと大事なことを見落としがちなので、注意しましょう。座り心地も、お店で一瞬座ってみるのと、実際のお部屋で使うのとでは姿勢や利用時間も異なりますから、必ずしも十分に確認できるとはいえないものです。
Point 7. 家具って、何種類くらい見ればOKなの?
採寸まで済んだら、ここで家具屋さんにGO!
ちょっと面倒そうに感じたかもしれませんが、実際にやってみると「急がば回れ」。具体的な条件もなく、ただ「何かいい家具ないかなぁ?」と歩き回るのに比べて、圧倒的にスムーズです。行く前に少し時間を使うか、それとも行ってから歩き回ってもっと多くの時間を使って迷うか。
どちらが賢いやり方かは…、わかりますよね。
そしてお店に行ったら、商品をブラブラ見て回るのはそこそこにして、カタログを見せてもらいましょう。>家具の種類は5万とも10万とも言われています。実物をすべてしっかり見るのは、不可能なこと。まずは、アイテムを絞り込みましょう。
カタログなら数百種類の家具の比較検討も素早くできます。>条件と照らし合わせて、2~3種類の候補が選びだせれば、上出来です。
スタイリクスでは、150種類以上のカタログを自由にご覧いただけます。
コーディネーターと一緒にじっくり選び出すこともできますので、ぜひご利用ください。