和風インテリアのコーディネート
和風のインテリアコーディネートは、外の自然とのつながりを大切にした、日本の伝統的で素朴なお部屋づくりです。和のデザインの特徴として、シンプルで繊細でありながらも幾何的でなく非対称的で有機的ということが挙げられます。
これはまさに自然の状態を表していて、それを暮らしの中に取り入れることで生命の尊さや儚さを感じ、ひいてはわびさびの世界へと繋がっていきます。
和モダンと異なり、より自然の生命力を感じられる、和風のインテリアコーディネートが、どのようにできあがっているのか、一つずつ見ていきましょう。
和風インテリアのフォルムと模様
和風のインテリアのフォルムは、高さを抑えたロースタイルです。直線を中心に、太い曲線が取り入れられています。また、自然の木の形や穴がそのまま生かされていることもよく見られます。
高さを抑えたロースタイルは、美しさだけでなく、機能面でも優れています。このフォルムは、光を最大限に取り入れることができるため、より開放的で広々とした空間を演出し、天然木の形や穴が空間に有機的な印象を与えています。
他の世界の国々と同様、トラディショナルな和風のインテリアでは、装飾や模様がかなり多く用いられます。格子を基本に、七宝柄、市松模様、麻の葉模様、工字繋ぎ、鱗文様など和柄と呼ばれる伝統的な模様があり、これらを取り入れることで、より和の雰囲気を強めることができます。
一方、西洋の文化との大きな違いとして、人の手による職人的な加工以外に、自然な木の形をそのまま活かした演出がされることが特徴としてあります。人の手が加わらず、自然のままの方が価値が高いとする部分に自然と繋がろうとする古来からの魂を見て取れます。
和風インテリアで使われる色と素材
木の色選びは、和のインテリアを演出する上で大切な要素です。濃いめのミドルブラウンからダークブラウンで重厚感がある床に対して、床よりは明るめのミドルブラウンからナチュラルの家具を置きます。木目や年輪がはっきり出ているものにするとより昔ながらの和風の雰囲気が出ます。濃淡が強く出た素材感もよく合います。
取り入れる色としては、アースカラーを基調とし、えんじや藍などの日本の伝統色をアクセントとして取り入れるとよいでしょう。自然界に存在するこれらの色は、心を落ち着かせ、リラックスできる空間を演出します。また、日本の伝統色を少し入れることで空間に気品を与えてくれます。
素材は、和風インテリアを際立たせてくれる重要な要素です。和特有の素材として、畳がよく使われるのは皆さんご存じの通りで、一部にでも畳が入ることで和のイメージを一気に演出できます。また、竹も丈夫で長持ちするため、和風インテリアに使われる素材です。
さらに、壁面では、クロスではなく土壁もよく見られます。漆喰を使い、滑らかな質感の壁を作ります。多湿の日本にとって、調湿効果のある壁の素材は、機能的にも理に叶ったものです。